シュガーハァトの ☆一目の番外戦術☆ はぁとのお誕生日だぞ☆
佐藤心 誕生会
「心さん、お誕生日おめでとう」
今日も部屋で課題局面の研究をしているらしい飛鳥ちゃんは、突然顔を上げたかと思うとそういってくれた。
あ、そっか。
忘れてたけどそういえば今日は…7/22、か。
「あ、ありがと☆ 飛鳥ちゃんが覚えててくれて嬉しいぞ☆」
気恥ずかしそうに頬をうっすらと朱色に染める飛鳥ちゃん。
しばらく照れ隠しに四苦八苦する飛鳥ちゃんを眺めていると、何かに気がついたかのように、カバンから小さな箱を…ラッピングされたそれを取り出した。
「その。ボクのお小遣いじゃこれくらいしか買えなかったんだけど…。」
受け取ってくれるかい? と差し出されたプレゼント。
「プレゼントまで?え、開けてもいい?!」
未だに照れたままの飛鳥ちゃんの目の前で、プレゼントを開ける。
これは…
「駒?」
「そうさ。コレなら盤を二つ使ってお互い研究できると思って、ね。
…プラ駒なんだけど。研究するならそれがいいと聞いたから。」
私の盤、ほとんど飛鳥ちゃん研究用になってて、私の課題局面研究するときは大体ソフトにかけて研究しちゃってるから、悪いと思ったのかな。
「気を使わなくても良かったのに。でも嬉しいぞ☆ ありがとう、飛鳥ちゃん。」
ぽんぽんと頭を撫でてあげる。
いや、でも実際貰ってみると案外嬉しいかもしれない。
「研究用にプラ駒っていうのは良いチョイスだよね。いい駒だとメンテナンスしないといけないだろうし。」
「え?じゃ、じゃぁ、これも…?」
飛鳥ちゃんが、駒台に置いた駒を恐る恐る持ち始めている。
その様子が面白くて、思わず笑顔になってしまった。
「メンテナンスっていっても拭くくらいだろうけどね。そんな高い駒、私はガラスケース越しにしか見たことないけど。」
プレゼントの駒を盤に並べてみる。
予備の折りたたみ盤に上に新しいプラスティックの駒。
うん、なんだか気合が入るというか。
「実際、道場では木の駒使うけど、大会だとプラスティックの駒を使うほうが多いもんね。」
実際に大会で使うような駒を使うと、おのずと気合が入るというか。
…これで、飛鳥ちゃんとVSするのもいいかもね。
実際のところ、メンテナンスって言っても、拭くだけでいいのかな?
Pは高い駒もってないからわからないんだけどね☆